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命とは。。愛犬と髭先生





唐突だが、親友と呼べる数少ない友達の愛犬が10年でこの世を去った。なんでしょうこのやるせなさは。。


鼻から血を出し、苦しい呼吸で主人の帰りを懸命に待って最後を看取ってもらい天国へと旅立ったのです。







僕も愛犬が3年程まえに旅立ち、今でも夢にでてきます。顔、体、匂い全て鮮明に思い出せます。僕が彼と生活した月日は短かった訳でありますが、元々動物を飼うのはずっと否定派でした。



大半は人間のエゴ意外考えられないからでした。。。。。





しかし、身内の人間が動物達と接する姿を間近に見ている間に、野良犬なら蚊に刺されフェラリアに掛かり数年で命を落とすのに・・・・・・・・




真冬でも、決まった時間外に連れていき毎日トイレをさせたり、雨の日も風の日も散歩に行ったり。。。当たり前の顔で世話をします。。。。





ジャレ合う時も愛犬の鼻をすっぽり口に入れ幸せそうな笑みを浮かべる姿を目にした僕は・・・・・




もし、愛犬の鼻と口が人間の口の中に入っている状態で、犬が口を開こうとしたらば、もしくはあくびをしたならば。。 中型犬の顎の力は相当なものです。




人間の顎はもろくも外れ大怪我になります。。それを話すと、この子はそんな事しないし、噛まれても平気。と笑いながら軽く受け流す。。。。。





僕は噛まれるのは嫌だし、寒い冬の夜に何度も外にトイレに連れていき、家に入れる前に足を綺麗に拭いて・・・・・・・正直面倒で仕方ない時もありましたが、それを言うとかみさんが可哀想なのでやはり我慢とゆう言葉が当時は適切な表現だったのかもしれません。。。。。





そんな時、愛犬は結構な高齢で、尿道が詰まり病院に度々お世話になっていたのですが、天国に召される以前、さかのぼる事3ヶ月前、急に倒れ、嘔吐してビックリして病院に連れていきました。。。。





その事件が起こるまでやはりどこか他人事な自分がいた訳ですが、もう高齢だから手術も難しいだろうと説明を聞き彼が死ぬとゆう事をはじめて意識した瞬間だったのです。 。。。





それから色々一人考え、残りいつまで生きられるかわからないけれど、後悔のない様、精一杯彼と向き合ってみようと決意しました。。。。。
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その後の3ヶ月は嘔吐で、のたうち廻り 目が窪み、痙攣を起こす事もあり、次第に歩けなくなりオムツをしてそんな自分に苛立つ様に悲しげに吠えていました。




正直その姿を僕は見ていられない気持ちになることもしばしば。。のたうちまわる時などはどうしてやることもできず、涙だけ流れ、目を背けたくなる光景に自分は弱いなと実感させられる瞬間でもあった訳です。。。。。




かみさんは生まれてきて15年もの月日を愛犬と暮らし、まさしく我が子なのです。そんな姿をみて冒頭で書いた動物を飼う、改め、動物と暮らすのは否定派だった気持ちが変わっていったのです。




冷静にかみさんを見てきて、ここまで愛されれば幸せかもなと。。。。。






その後の僕は毎日愛犬にいままでごめんなと懺悔の気持ちと、守ってやるとゆう決意をもって、接していったのです。。。。
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今考えると、近所に噂ではお客さんとすぐトラブルを起こす あまり評判がよくない病院の髭をたくわえた先生がいるのですが、かみさんはずっとそこに通っていたのです。




正直いままでは髭先生はかみさんにばかり話しかけ、僕としてはあまり感じのいい印象ではなかったのですが、僕が愛犬に対する接し方が変わったのを悟った様に始めて僕の目を見て話しをしてくれました。。。。





きっと以前の僕の中途半端な愛犬に対する気持ちを見抜いていたのでしょう。。。



憶測ですが僕が思うに髭先生は人間のエゴで動物を飼う人間に腹が立ちお客さんであろうが、しばしば飼い主に文句を言ったり「帰れ!」など説明なしに言っていたのだと思います。。。。。





ヨソの動物病院に長年通っていた方が院長とケンカをして、行きにくくなり、困りはて髭先生の所にやってきた事がありました。 髭先生は門前払いです。。。。



懇願する飼い主に冷たい表情の先生。。。。。



断られた飼い主は近所に「ヒドイ先生でね」と、風評するのでしょう。。。





しかし先生は人間の勝手な都合で病院を変えるなんて・・・・・・・・・ 土下座して謝ってこい!ふざけるな!と言いたかったに違いありません。。





その反面、髭先生はずっと診てきた動物達が飼い主の仕事の都合で引越した際、動物が病気になり助けを求められたら関東から東北だろうが四国だろうが時間外に何時間も車を走らせ責任をもって出掛けていく姿を見た事もあります。。。。。





かみさんは難しい事はわからずとも純粋な気持ちで我が子同然に可愛いがっていた。そんな気持ちを知っていて、髭先生はとても良くしてくれていたのだと思います。。。。




動物病院は保険がききません。最後の闘病3ヶ月間注射、薬、診察など3日にいっぺんぐらい頻繁に診てもらい相談に乗ってもらいました。。。。






会計は後で良いと髭先生はいいます。僕が一人で愛犬を連れて行くことも増え。。愛犬が最期動物病院で息をひきとって後日御礼とお会計をしにいったら、僕とかみさんは20万近くと思っていたのですが・・・・・・



1/10でした。完全に慈善事業のレベルです。。。。





そんな先生に出会えて色んな事を教えてもらい、勿論愛犬にも同じで、目は口ほどにものを言うといいます。人間のように計算もなく本能で生きています。。。。




そんな髭先生と愛犬に出会えてかみさんも僕もホントに良かったと思っています。もし今度迷い犬などがウチに来て縁があって一緒に生活することになったならばまた髭先生にお世話になろうと思ってます。。。。。
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30数年生きてきてはじめて人間も含め命ある物の死に直面し、色んな事を教わりました。




愛犬が旅立つ最期の日、僕はホームセンターに買い物をしに出掛け、携帯電話を忘れ、普段ならわざわざ戻らないのですが、その日に限り何故かUターンをして携帯を手にしたら、かみさんからの電話で慌てて愛犬がいる場所まで向かいました。




もう半分意識はなかったですが、僕の事も最期呼んでくれたんだなと思ってます。病院で息をひきとり2人で有難うを言いつつも、なかなか別れができず、真夏でしたからドライアイスを注文して挟む様に臓器の周りにくっ付け丸2日間一緒にいました。





土葬か火葬かを決断し、段ボールで棺を作り生前使っていた毛布やお菓子、おにぎりを作って手紙を書きお花を敷き詰め火葬所に連れていきました。小さい火葬所だったんですが、担当のお姉さんがとても親身になってくれて別れを惜しむ自分等を察して予定時間を大幅にオーバーしても嫌な顔一つせずに対応してくれました。




きちんと愛犬と向き合い短くて濃い3ヶ月でしたが、もっと早くこうゆう気持ちに気付いていれば・・・・・と今でも想う時もあります。ただ、冒頭で書いた様に今でも目を閉じると感触、表情すべて鮮明に思い出せます。姿が無いのはとても悲しい事ですが、目を閉じて彼を想う時、間違いなく心の中で生き続けています。。。。
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by gatestore1973 | 2009-03-31 21:55 | おっさんの日常
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